INTERVIEW
01

資本経済における
挑戦の伴走者となる

Kyohei Maeda
GPCジャパン取締役 / 日本国公認会計士
SBIアラプロモ社外監査役
Career Summary

キャリアサマリー

  • 2010
    公認会計士試験 合格
  • 2010
    監査法人トーマツ(現:有限責任監査法人トーマツ)入所(東京監査事業部)
  • 2017
    株式会社グローバル・パートナーズ・コンサルティング 入社
  • 2024
    IPO準備企業(SBIアラプロモ株式会社)社外監査役に就任

「若いうちから企業全体を見て学べる」会計士の道へ。監査で鍛えた基礎と現場感覚を、能動的な価値提供へつなげてきました。

01

監査法人における経験と、その後のキャリア選択のきっかけ

トーマツでは国内事業部に所属し、金商法および会社法に基づく監査業務に従事しました。 繁忙期には朝から晩まで作業が続くこともありましたが、決められたスケジュールのなかで どのような業務もやり切る姿勢を身につけることができました。

若手のうちから財務部門の幹部や経営者と直接ディスカッションする機会が多く、 対等に議論することを求められる環境で、度胸とロジカルシンキングが鍛えられました。 一方で、監査は性質上「受け身」から始まり、誤りの指摘に終始する局面もあり、 「ありがとう」を原動力に働きたい自分にとって葛藤が残ることも少なくありませんでした。

その経験を経て、より企業側に近い立場で能動的に価値を提供したいという思いが芽生え、 2017年にグローバル・パートナーズ・コンサルティングへ転職しました。

02

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

私が所属するグローバル・パートナーズ・コンサルティングは、 シンガポール法人(Global Gateway Advisors)およびグローバル・パートナーズ・テクノロジーと協働し、 「Global × Finance × Tech」を横断して経営課題を支援するコンサルティングファームです。

Finance領域では会計監査を除く財務・会計支援を担い、IPO準備、資金調達支援、内部統制整備など 幅広いサービスを提供しています。現在は国内外のM&A支援に注力し、FA、財務DD、モデリング、 バリュエーション、PMIを幅広く担当しています。

今後はより大規模なクロスボーダー案件や新興国市場にも挑戦し、日本企業の海外展開を金融とテクノロジーの両面から支援していきたいと考えています。

03

あなた独自の強みと、今の仕事との関係性

私は「現場に足を運び、対面でコミュニケーションをとること」をとりわけ大切にしています。 画面越しでは読み取りきれない表情や空気感、そして本音は、直接会うことで初めて見えてきます。

工場の現場も同じで、どんなに配置図が立派でも、整理整頓された会社と混乱した会社の差は、 現場に行けば一目で分かります。だからこそ北海道から東南アジアまで、必ず現地に赴き、 自分の目と耳で確かめ、対話を重ねています。

リモート支援が増える今だからこそ、顔を突き合わせ、ともに汗をかくことで醸成される安心感や 小さな雑談・やり取りが信頼関係を深め、長期的なパートナーシップにつながると考えています。

04

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

コンサルタントとして最も心が震えるのは、クライアントから「ありがとう」と言われた瞬間です。 その言葉が「またあなたにお願いしたい」という未来につながる信頼の証として響くとき、 大きな喜びと誇りを感じます。

特に印象深いのは地方企業を支援した案件です。何度も現場に通い、一緒に汗をかきながら調整を進め、 最後に「ありがとう、来てくれて助かった!」と言われた瞬間の喜びは格別でした。 それは単なる感謝以上に、自立に向けた一歩を一緒に築けた証だと感じたからです。

「ありがとう」は、未来への信頼と自立を支えた証。その一言に、この仕事の価値が凝縮されていると感じています。

05

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだことと、乗り越え方

監査法人時代に最も悩んだのは、「この指摘は本当にお客さまのためになっているのだろうか」という葛藤でした。 職業上の責務として誤りを伝えることに終始してしまい、相手のモチベーションを下げてしまうのではないかと感じることもありました。

コンサルティングの世界に飛び込んだことで転機を迎えました。コンサルは義務ではなく、 価値を提供できなければ次の仕事はありません。背水の陣の環境で「どうすれば本当に役に立てるのか」を 自問自答し続け、単なる指摘者から、解決への道をともに考える「伴走者」へと意識が変わっていきました。

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人生の目的と、公認会計士という資格

人生の目的を一言で表すなら、「日本に輝きを取り戻したい」という思いに尽きます。 閉塞感が漂う時代だからこそ、「次の成長をつくろう、挑戦を続けよう」という意識で一致団結すれば、 必ず再び力を取り戻せると信じています。

人口減少が進む中、日本企業が成長を続けるには海外展開や事業再編といった挑戦が不可欠です。 私はM&A支援を「企業を支え、日本の未来をつくる」最前線だと位置づけています。 そして、公認会計士として培った財務の基盤と信頼が、この領域への挑戦を可能にしてくれました。

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これから成し遂げたい事、将来の夢

これから成し遂げたいことは、Global × Finance × Tech の三つの軸を融合させ、 日本企業が再び挑戦できる仕組みをつくることです。 Tech領域では中小企業のIT人材不足を補い、最適なシステム選定・導入を伴走します。

一方、Finance領域は「第二創業期」の転換点にあり、若い世代の視点を積極的に取り入れることが急務だと考えています。 率直に意見を交わせる距離感で共に成長できる仲間と、次の時代をつくる支援を磨き上げていきたいです。